【秋の害獣対策】意外と知られていない秋に注意すべき害獣と対策について

秋の到来は、涼しい風と美しい景色とともに、害虫や害獣の活動が活発化する時期でもあります。多くの人々が夏の害虫対策に注意を払っている一方で、秋も同じくらい注意が必要な季節です。

本記事では、意外と知られていない秋に注意すべき害獣と対策について、害獣・害虫駆除のプロの視点から解説します。

この記事でわかること
・秋の気をつけるべき害獣の種類
・秋の害獣の対策方法
・秋の害獣から身を守る方法

目次

秋に意外と潜んでいる害獣

秋は、落ち葉が風に舞い散る美しい季節です。街は色とりどりの葉の絨毯で彩られ、涼やかな風が心地よく吹き抜ける季節。

しかし、この美しい景色の裏側には、害獣や害虫の存在が潜んでいます。
特に冬をこれから迎える害獣たちにとって、食糧や栄養を蓄えるのにこの時期は活発な活動をする機会が増えるのです。

ここでは、秋に特に注意が必要な害獣の種類と、それぞれへの対策について詳しくご紹介します。

害獣たちにとって、秋は食糧や栄養を蓄える重要な時期

秋に出没する害獣の種類とその対策方法について

害獣 ネズミ、ハクビシン、イタチ、モグラ、コウモリなど、これらの害獣たちは秋の季節になると、食物を求めて活発に動き回ることが知られています。特に農作物や家庭内での食料を求めるため、彼らは我が家に近づくことがあります。

ネズミやハクビシンは特に食べ物を求めて建物に侵入し、食害や構造物の噛み壊しを引き起こすことがあります。

このような害獣被害から身を守るためにもまずは秋にでくわすことの多い害獣と、その対策についてみていきましょう。

ネズミ

特に被害が多く、問題となっているクマネズミはジャンプ力が強く、垂直跳びで1m、幅跳びなら1.5mも跳ぶことができるほどの高い運動能力を持っています。

電柱から電線を綱渡りしたり、外壁も垂直に昇り降りできるため、屋根や壁にあるわずかな隙間からも建物に侵入することができます。 ひとたび棲みつかれると、優れた運動能力により天井裏から壁の内部を通り、床下に至るまで縦横無尽に走り回ることができるのです。

秋の涼しい気温とともに、ネズミは屋内に避難しやすくなります。

食べ物を求めて住宅や建物に侵入し、感染症や食品への被害をもたらす可能性があります。ネズミ対策としては、ゴミ箱を封じたり、食べ物を放置しないように注意しましょう。
また、建物の隙間や穴を塞ぐことで侵入を防ぐことが重要です。

秋のネズミの対策方法

食べ物の保管と処分: ネズミは食べ物を求めてやってきます。食品を放置せず、特に開封された袋や容器は密閉された保存容器に保管しましょう。また、ゴミ箱もしっかりと封じて、食べ物のにおいが広がらないように気を付けましょう。

屋内の清潔維持: ネズミは食べ物だけでなく、屋内にある隙間や穴を使って巣を作ることがあります。部屋や床の隅々を掃除し、余分なクズやゴミを取り除いて、巣作りの材料を与えないようにしましょう。

隙間や穴の封鎖: ネズミは非常に小さな隙間からでも侵入できます。建物の外壁や窓、ドア周りの隙間や穴を注意深く調べ、シリコンシーラントやスチールウールなどを使って塞ぐことで侵入経路を遮断しましょう。

トラップの設置: ネズミが侵入した場合、トラップを使用して駆除することができます。ネズミ用のトラップを効果的に配置し、適切な位置に食べ物を設置しておくことで、ネズミをおびき寄せることができます。

忌避剤の使用: 忌避剤はネズミを寄せ付けない効果があります。市販のネズミ忌避剤を使用するか、ペパーミントやユーカリなどの天然の香りを利用してネズミを遠ざけることができます。

シカ

秋のシカは農作物や庭園に被害をもたらすことがあります。

特に食べごろの作物を求めてやってくることが多く、範囲内にフェンスを設置したり、不味い香りのリペレントを使ってシカを遠ざけることが有効です。

秋のシカの対策方法

フェンスの設置: シカを防ぐ効果的な方法の1つは、フェンスを設置することです。シカは高いフェンスを乗り越えることが難しいため、6〜8フィートの高さのフェンスを建てることを検討しましょう。フェンスは庭や農地を保護するための強力な手段です。

フェンスの改良: 既存のフェンスが低い場合、電気フェンスの追加や、上部に棘線を取り付けることでシカを妨げることができます。

忌避剤の使用: シカ忌避剤を利用することで、シカが近づかないようにすることができます。市販の忌避剤を使用するか、ニオイの強い素材やエッセンシャルオイルを散布することで効果を得ることができます。

ネットやシートの使用: 植物に対して、ネットやシートをかけることでシカの被害を防ぐことができます。特に果物や野菜を育てている場合、これらの保護策は有効です。

動くオブジェクトの設置: シカは動くものに警戒心を持つ傾向があります。風で揺れる布や、風車、アルミホイルなどを設置しておくことで、シカを遠ざけることができます。

鳴き声やライトの利用: シカは外部の音や光に敏感です。鳴き声やライトを設置することで、シカの近づくのを妨げることがあります。

植物選び: シカが好む植物を避け、シカにとって不味いとされる植物を選ぶことで、被害を減少させることができます。

これらの対策を組み合わせて、シカによる被害を最小限に抑えるようにしましょう。

アライグマ

アライグマは、タヌキやハクビシンと間違えられることも多いのですが、見分けるポイントは、尾をよく見ることで、その長さと縞(しま)があるかどうかによって判断が可能です。

アライグマの幼獣は、見た目や人になつく習性から非常に可愛いのですが、成獣になると、野生動物なりに気性が荒くなり、凶暴にもなっていきます。

成獣は運動能力が高く、木登りや泳ぎが得意です。これは前足や後ろ足の指が長く器用に動かすことが出来るためでもあります。 木や物をしっかりとつかむことが可能なことから、ドアを開けたり、捕獲したオリの鍵を外して逃げるなどの例も報告されているほどです。また視力が悪く、エサを手触りで判断することも特徴のひとつです。

秋のアライグマの対策方法

ゴミ箱の適切な封鎖: アライグマはゴミ箱を漁って食べ物を探すことがよくあります。ゴミ箱をしっかりと封鎖し、アライグマが中に入り込むことができないようにすることが大切です。

ゴミの適切な管理: アライグマにとって誘惑となる食べ物を放置しないように注意しましょう。食べ物の匂いが漂わないように、ゴミは密閉容器に入れて保管することを心掛けてください。

庭や畑の保護: アライグマは農作物や庭の植物を被害に遭わせることがあります。ネットやフェンスを使って庭や畑を保護することで、アライグマの侵入を防ぐことができます。

外壁や屋根の点検: アライグマは屋根や外壁を登って侵入することがあります。屋根や外壁の隙間や穴を点検し、必要なら修理や封鎖を行いましょう。

動くオブジェクトの設置: アライグマは動くものを警戒する傾向があります。風で揺れる布や風車、動く人形などを設置することで、アライグマの近づくのを妨げることができます。

モグラ

モグラは、小型哺乳類で、地中に生息する動物です。彼らは地中でトンネルを掘り、地下で生活することに適応した特徴を持っています。
モグラは鼻が丸く、短い尾を持ち、鋭い爪を使って地中で掘る能力に優れています。

秋の湿気が多い環境で、モグラは地中で活発に活動します。庭や畑にトンネルを掘って被害を与えることがあります。

モグラ対策には、トラップやモグラ用の忌避剤を使用することで対処できます。

秋のモグラの対策方法

トラップの設置: モグラ用のトラップを設置することで、モグラを捕獲することができます。バネ式トラップやバケツ式トラップなど、効果的なトラップが市販されています。トラップの設置場所は、トンネルの近くや主要な通路など、モグラの活動が多い場所が適しています。

忌避剤の使用: モグラ忌避剤は、モグラが近づかないようにする効果があります。市販の忌避剤を使用するか、天然の忌避剤としてエッセンシャルオイル(例:ユーカリやペパーミント)を使用することもできます。

植物の選択: モグラは主に昆虫や虫を食べるため、モグラが好んで食べるとされる植物を避けることができます。例えば、ユリやアリウム(にんにくやタマネギの仲間)などの植物は、モグラに嫌われるとされています。

地下の通路を阻止する: モグラのトンネルを阻止するために、鳥網やワイヤーメッシュを地下に敷くことが考えられます。これにより、モグラが地上に出てくるのを防げます。

環境の改善: 土壌の水はけを改善したり、地中に植物の根を張るための物理的なバリアを作ることで、モグラが掘り進むことを防ぐことができます。

ハクビシン

ハクビシンの指の本数は前後とも5本あるため、その足跡から判断ができます。ネコやタヌキは4本指なので、指の数を数えればわかります。 ハクビシンの手足のつくりはしっかりと物を掴むことができる構造のため、 柱や外壁などを垂直に昇り降りするような技も持ち合わせています。

得意である木登りを活用し、果物や穀物などを取って食べます。 しかし食べる物は農作物に限らず、鳥やねずみ、昆虫などの小動物や虫を食べることもあり、雑食です。

行動は夜行性なので昼間は天井裏や床下などにこもり、夜になると動き出します。

ハクビシンは秋になると食料を求めて建物に侵入することがあります。建物の中に巣を作ることもあるため、穴や隙間を塞ぎ、室内への侵入を防ぐことが重要です。

秋のハクビシンの対策方法

建物の隙間と穴の封鎖: ハクビシンは小さな隙間や穴を利用して侵入します。建物の外壁や窓、ドア周りの隙間や穴を注意深く点検し、シリコンシーラントやスチールウールなどを使用して封鎖することで侵入を防げます。

ゴミ箱の適切な封鎖: ハクビシンはゴミ箱を漁って食べ物を探すことがあります。ゴミ箱をしっかりと封鎖し、食べ物の匂いを広げないようにしましょう。

外壁の清掃: ハクビシンは外壁に這い上がることがあります。外壁や屋根の周りを定期的に清掃し、葉や枝などの隠れ場所を減少させることで、ハクビシンの侵入経路を制限できます。

動くオブジェクトの設置: ハクビシンは動くものを警戒する傾向があります。風で揺れる布や風車、アルミホイルなどを設置することで、ハクビシンを遠ざけることができます。

プロの助けを借りる: ハクビシンの被害が深刻で対策が難しい場合、害獣駆除業者に相談して専門的な対策を検討することをおすすめします。専門家は適切な方法でハクビシンを駆除する手助けをしてくれます。

天然忌避剤の使用: ハクビシンに対しては、天然の忌避剤も効果的です。ハクビシンが嫌う香りの素材やエッセンシャルオイル(例:ニオイソウ、ユーカリ、ペパーミント)を使用して、侵入を防ぐことができます。

秋に出没する害虫の効果的な対策

対策としては、まずこまめに掃除することが重要です。

さらに、屋根裏や床下の清掃を怠らず行い、害獣たちが住み着けないようにします。
窓やドアには、侵入しにくいように修理や封鎖を行い、忌避剤を用いて害獣を寄せ付けない環境を作ることをお勧めします。

秋に出没する害獣に対する共通の対策は、食べ物の管理、屋内の清潔維持、隙間や穴の封鎖、忌避剤の使用、外壁の清掃、動くオブジェクトの設置、そして必要に応じて専門家の助けを借りることです。これらの対策を適切に組み合わせて実施することで、害獣の被害を最小限に抑えることが可能です。

また、必要に応じて、害獣駆除業者に依頼することも一つの手段です。

ゴキブリ、ダニ、カビ、ムカデ、クモなどの害虫も秋の季節に増加しやすく、気温や湿度の変化によってこれらの害虫たちは活動を活発化させます。特にゴキブリやダニは、暖かい室内に侵入して繁殖しやすく、健康被害や不快感を引き起こす可能性があります。

少しでも異変を感じたら放っておかず対策を講じるか専門業者に相談することをお勧めします。

まとめ

害獣による被害は春から夏にかけてが最も多いイメージですが、秋にも活動を続け活発になる害獣もいます。

キャンプやレジャーなどへのお出かけやお家の中、お家の周辺でも被害に遭う危険もあるのでそれぞれの環境において十分に注意しながら秋シーズンを楽しみましょう。

10月以降は昆虫たちの活動は少なくなりつつありますが、屋内で生息する昆虫類や、その獲物を狙った害獣の侵入にも注意が必要です。害虫に関しては下記記事で紹介しているので併せてご覧ください。

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